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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第20章 あの夏の・・・約束

ジリジリと汗ばむ

バカみたいに暑い夏のはずなのに



ひまわり畑に吹く風は

本当にやわらかくて心地よくて

ボクは・・・いつまでも

そこにいたくて

ひたすら空を見上げていた






『・・・クス・・・なんだよ…~』





ふわふわと…やさしく

そして、ちょっと向きを変えてみたり

忙しい風だ・・・



今度は…彼女がちょっと

笑いながら・・・呆れて怒る

そんな顔をしている気がした





ハハハ・・・やっぱ怒ってるの?


呆れてるの?



わかってるけどさ




別にオレ・・・自暴自棄になってなんか

ちっともいないぜ?



何か自己犠牲をはらって生きようとか

そんなことしてた訳でもないし






お前なら

よく知ってるでしょ?カンナ(笑)




オレ、そんなに真面目でも

健気でもないからさ







【幸せになって】…とか

言われても・・・



言われることも、その意味も

わかってるけどさ・・・




そういう言葉はさ…これまで

なんかピンと来なかっただけなんだよ




別に卑屈に生きてる訳じゃないんだ


・・・ホントだって。








ここまで・・・ずっと







お前のいない未来を・・・


ここまで・・・生きるのに必死だった。






ただ・・・それだけだよ、カンナ。







だから・・・もう


怒らないでくれよ(笑)

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