
ねぇもう嫌・・・
第4章 検査①
考えれば考える程、屈辱感をも覚えるあの診察。
受け入れられない自分の身体。
たった一つの悩みが私を追い詰めていた。
先生は昨日と変わらない様子であった。
その挨拶を返せば、私の心の異変が際立った。
先生は、「大丈夫?」と顔を曇らせた。
私の心の中が先生に見透かされているようで不安になる。
私、頑張ろう。
大丈夫、私は強い、大丈夫。
太ももの上で組んだ両手に自然と力が入る。
「何かあれば教えてね。不安な事でも何でもいい。一番大切なことだから。」
私が頷くのを見届けると、先生はカルテに目を落とした。
