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ねぇもう嫌・・・

第24章 繋いだ手を離さなければ



『今夜から普通の私服着ていいよ。』




柊先生がそう言うと、すかさず先生が




「おっ、やったねっ」




って言ってきた。




「…うん」




『退院は、今日の検査結果を見てから決める。少なくとも今週中には退院出来るから。』




やっぱ結果次第だよね…




今日は木曜日。




1週間の終わりが日曜日なら、あと3日。




このまま何事もなく終われますように……




柊先生は "また明日の朝来る"と告げたあと、先生を誘ってすぐに部屋を出ていった。




先生は"陽菜ちゃんバイバイ" って言って、




私はそれに "うん" と返した。






先生に部屋の照明を消してもらって、先生が出ていった後にスタンドライトも消した。





入院してから、毎日が濃かったな…。



毎日見られて、毎日触られて、毎日泣いた。



それでも、朝と夜は必ず柊先生が来てくれた。


病気の為とは言えど、柊先生だって絶対忙しかったはず。


沢山の優しさに触れた入院生活もあと3日で終わりだ。


…若干名残惜しいのは気のせいだよね



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