ねぇもう嫌・・・
第25章 天邪鬼(アマノジャク)
シャーッ
元の丸椅子に座り、やっぱり俯く。
『これ見て。』
待ち構えていたのか、柊先生がすぐ話し始めた。
「っ…?」
少し顔を上げてデスクを見ると、モノクロの写真が見えた。
『これさっきのエコーをコピーしたやつ。…なんとなく見方分かるか?』
「っ、わ、わかんなぃ…」
首を振りながら答える。
『っ。そりゃそうか。』
柊先生が優しく笑った。
白衣が揺れるのが見えて、袖から柊先生の白い腕が顔を出す。
腕まくり。
"男の人の腕"に少しきゅんとする。
『じゃ、何も見せずに言うけど。
腎臓全然空っぽじゃないな。』