卑怯なボクは深海魚
第9章 好きで…いいですか?
決勝で大活躍した先輩の所には…大学やクラブチームから声がかっていた…
だが、先輩はサッカーは高校までと決めていた事もあり…
全てのオファーを断り…チームメイトを逆に推薦すると言う…神か菩薩のような振る舞いをしていた
長谷川先輩をスカウトしに来たクラブチームの人事の人は…先輩のプレゼン力にチーム契約を2名もしていた
もちろん先輩は大学に進学するが…
スポーツ推薦で行く気はないらしい
ピロ――――ピロ…
「ん?辻山?携帯鳴ってるぞ?」
菊池に言われ…カバンから少し顔を出しているスマホに視線を落とす――――…
「――――ん…LINEだから…」
「ふ~ん…、そりゃそ~と!最近映画見てるか?」
ドキっとした…
「――――…あぁ…今日の放課後…寄ってく予定…だけど…」
ボクは、LINEを知らせたスマホを手に取り――――…
深呼吸してから内容を確認する