
5色の星☆アソート
第43章 インロックと合鍵と俺 SN4 翔
「今これだけしかないから 足りなかったらまた言って」
財布から万札3枚を引き出して
さっきの千円札の上に重ねた
「ちょっと待て、ってば。こんなの要らないよ、
弁償なんて請求されないから」
「じゃあ・・・翔ちゃんへの慰謝料」
「慰謝料・・?」
「よくわかんないけど、翔ちゃん 何かすごく気にしてるみたいだから。
・・・ホントごめんね」
「・・・・・・」
待てよ、という言葉はもう口から出て来なかった
俺の頭の中は 今のニノの言葉が
ぐるぐるぐるぐる渦を巻いて暴れていたから
