
Treasure of life
第1章 Baby blue
それから潤は俺を避けるようになった。
授業中も目を合わせてくれないし、LINEや電話も無視された。
あのとき放たれた潤の言葉が、痛いほど胸に突き刺さっている。
ダメだな…。
俺が、ちゃんと言葉で伝えないと……。
俺は、前に聞いていた潤のバイト先まで行ってみることにした。
確か、夜の8時までって言ってたよな。
俺は終わる時間を見計らって、バイト先に着いた。
少し離れたところで待っていると、店の裏手の方から人が出てきた。
「じゃあまた〜」
「お疲れ〜」
潤はこちらに気づいたようだ。
「智…くん?」
