
Treasure of life
第1章 Baby blue
「少し落ち着いた?」
「…うん…」
「…潤…」
「…ん…?」
智くんの両手が俺の両頬に触れ…、唇が重なった…。
一瞬、時が止まったような感じがした。
心臓がドキドキいってる……。
あたりが暗くて智くんには見えたかわからないけど、俺は多分耳まで真っ赤だったと思う。
「潤かわいい」
「////かわいく、ないっ」
俺はブンブンと頭を横に振った。
そのあと、智くんは手を繋いで俺を家まで送ってくれた。
「ありがとう」
「うん。…また学校でね」
繋いだ手は離れたけど、心は温かかった。
