
Treasure of life
第2章 モノグラム
ニノ父「カズナリ。なんだ、話って?」
「……うん」
ニノ母「今度正式に相手の方と顔合わせがあるのよ」
「………」
父「どうしたんだ?浮かない顔して…」
「俺…人を好きになった」
母「!!」
目を見開いて絶句する母さん…。
父「……なに?」
父さんの口調には怒気が混じっていた。
母「本当なの?カズナリ」
「…ほんとだよ」
父「お前は…なんてことを…。ロボットが人間を好きになるなんて…」
「でも過去世を見てこいって言ったのは父さんでしょ?」
父「人を好きになれとは言ってないっ」
「なんで人を好きになったらいけないの!?好きになったのが、たまたまロボットじゃなくて人だったんだよ?それの何が悪いの?」
珍しく(いや、初めてかもしれない)声を荒げた俺に父さんも母さんも驚いていた…。
が、
父「お前とはもう勘当だ…」
母「お父さん!」
「わかったよ…」
母「カズナリっ、待って!」
母さんの言葉をよそに、俺は未来をあとにした…―――。
