
Treasure of life
第2章 モノグラム
それからの俺はひどかった。
何も手がつかない。
何を食べても美味しさも感じない。
友達からも心配された。
ニノと一緒に過ごした日々が、浮かんでは残像となって消えていった…。
ニノが自分のなかでこんなにも大きな存在となっていたことに気付かなかった……。
これで…本当にいいの?
自分の気持ちに嘘をついたまま生きるの?
―――そんなの嫌だ!
俺は、ニノと出会ったあの公園に来た。
「あなた達は素直じゃないね。見てらんないよ」
「…マジカルまさきっ。
やっぱり…ニノに会いたい。
謝って、好きだって言いたい!
お願い、ニノに会わせてっ」
「いいでしょう」
