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オオカミは淫らな仔羊に欲情す

第2章 ひとつの出逢い

「ん~……眉がふたつ・目もふたつ、鼻が1個に
 口も1個ってとこかな」
 
「あー、おもしろー」


  (何なの? このオヤジ)
  
  
「……なぁ、オレと寝よう」

「……は、い?」

「セッ*スしようって言ったの」

「……アタマ、大丈夫? 何なら精神科のいいドクター
 紹介するけど」
 
「あー傷つくなぁ。これでも勇気奮い起こしてキミ
 みたいな可愛い子に声かけたのにぃ」
 
「で、いきなりエッチしようって誘うワケ? 
 おっさん、どんだけ溜ってんのよ」
 
「回りくどいの嫌いだし」


  絢音は”ブッ”と、噴き出し、そのまま
  笑いのドツボにはまり、ゲラゲラ笑い出す。
  
  
「―― オレ、鮫島 竜二」


  絢音、笑いすぎて痛む脇腹を手で押さえつつ、
  
  
「私は絢音(あやね)。和泉、絢音」       
   
  
  このあと2人は特に言葉を交わす事もなく、
  互いに酒を飲み干し ――、
  どちらともなく奥まった一室、
  パウダールームに姿を消した。

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