こんな日は抱いて欲しい
第12章 無敵のモリマン伝説?
オレンジレッドのツヤツヤなルージュを塗り、完璧なメイクをして、メロンちゃんはニコッと笑う。
「私が彼に惚れたのは、大きなハートの持ち主だからだよ。
ほら、私みたいにさ、風俗していたら借金返すとか男に貢ぐとか金が欲しい何かの為にって訳ありな子の方が多いわけよ」
「うんうん」
「彼とも最初の出会いは仕事だったんだよ。
普段は風俗なんて来ない真面目な人なんだけど、職場の付き合いでやって来てのよ。
私を指名してくれたのは、好みだったからって言ってたけど、男なんて所詮、ヤル事ヤってスッキリしたらそれでいいって、割り切っていたんだ。
けどさ、モジモジして中々私に手を出してこないの」
『ワイルドゴリラじゃないんだ……』
「でさ、ヤる事ヤらないと時間なくなるよ〜って言ったら、
『東京は怖い場所です。貴女みたいな綺麗な人が俺なんかの相手してくれるなんて、マジ、ビビッて手出せません』なんて言うの。
可愛いでしょ」
「じゅ、純粋な彼氏さんなんですね」
「この仕事していてさ、抱こうとしない客なんて、先生と彼くらいだよ。
説教を散々して、『何でこんな仕事してる?親が知ったら泣くぞ。
わたしにも君くらいの娘が居てな、もし娘がこんな事していたら、卒倒しちまうぞ!』なんて、偉そうに言うオヤジも結局は萎びたチンポ出して、抜いてくんだもん」
「ヤるなら説教すんなよ、バカオヤジって感じぃ〜」
「全く、その通りです」