こんな日は抱いて欲しい
第19章 こんな日があるから女は輝くの
「バカでいいの。
女ってさ、幸せな自分で居たいの。
だから、その幸せをもがきながら探してる。
でも、幸せじゃない時は弱くもなるじゃん」
「弱くなって、自分を曝け出してもいいじゃん!」
「そんな真由子だから、今の幸せを掴んだのさ」
「えっ?」
「真由子はバカ正直だし、いい奴だから、ダメ男も引き寄せる。
そんなバカ男を中々見限れないダメな優しさもある。
超、女しちゃってんの。
どんなダメな奴でも、いつかは…なんて甘い夢を抱いてしまうんだよね。
それは最も脆くて儚い夢に過ぎない。
所詮、ダメ男はダメなまんまなんだよ。
数ある出会いの中で、そんな男とも巡り会わされて勉強させられんだよね。
今の男は、真由子に無理なんてさせてないんだろ?」
「……あっ!!うん。そうかも」
「空回りしてない幸せそうなドヤ顔の真由子を見てると、神木龍之介は巨根のいい奴なんだな〜って思うよ」
『おめぇ〜昼間っから、巨根って二度も言ったよな?
そこが、らしいって言えばらしいけどさ(笑)』
「千紗もかなり幸せなドヤ顔なんだすけど〜」
「体も丸くなったってか?」
『安心しきって、太ってるって感じぃ〜
言わないけどさ〜
幸せな顔が眩しいし、ぶっちゃけ羨ましい!
リュウの赤ちゃん欲しくなっちまったよ。
それだけリュウを好きなんだな……』
「穏やかな丸みだよ。母性の塊のような」
互いに目を合わせて微笑む。
お互いに、幸せな時間を育んでいるから、エールを笑顔で返せるのかもね?