こんな日は抱いて欲しい
第6章 キャリア・ウーマン♡
神木龍之介を診察台に案内する。
眼鏡を外した。
私は彼にエプロンをかけ、台を倒す。
目にガーゼをかける時、また目が合った。
イケメンはイケメンでも、理系タイプなイケメン。
賢そうに見えるのは、黒髪ストレートツーブロックの塩顔のせいだろう。
例えるなら、白衣が似合いそうな男性って感じかな。
あたしの第一条件は、歯だ、歯!!
「先生、用意が出来ました」
久保木院長に声を掛けると、早速診察に入る。
「神木さん。
あの俳優さんと同姓同名なんだね」
と、私が言いたかった事を敢えて聞く院長。
「よく言われますが、あっちは法隆寺の隆です」
「あっ、そう、そりゃあ惜しかったね」
院長………私の心の声、聞こえちゃってる?
今の突っ込み、NICEですよ!
確かに惜しいよね……。
「惜しいんですかね?」
「う……ん、あっ!!親知らずが痛むんだったね」
『誤魔化してるし、院長』
「はい」
「いつから」
「昨日から、少しずつ」
「じゃあ、お口開けて見せてみて」
神木龍之介が口を開いた。
ヤ・バ・イ………綺麗な歯並びじゃない!
迷わずイケメン認定♡