こんな日は抱いて欲しい
第7章 またの名を……
「あのですね……原田真由子さん」
「はい♡」
「わたしの漫画のモデルになって貰えませんか?」
「えっ?えぇ〜!!」
「真由ちゃんモデルの漫画読みた〜い!」
「何で、私?」
「初めて会った時から、インスピレーションを感じました。
こんな感覚久しぶりなんです……」
「あっ、あのね、真由ちゃん、先生、今スランプなの。
イメクラベリーの【ラブは無敵】が大ヒットしてから、編集社からいっぱいオファーが来たんだって!
で、今度は普通の女の子の共感しちゃうようなエロっていうのが注文らしいの。
ほら、私はちょっと普通じゃないから、先生のお手伝い出来ないし……。
先生の人気はリアリティーが売りなわけで………
知らない分野の事を描くのは無理が生じちゃったわけ」
「そうなんですか……」
「だけどさ、真由ちゃんを見た瞬間から、先生ピ〜ンときちゃったんだって!
この子を主人公に描いてみたいって!
漫画家の勘がビンビンしちゃったみたいよ〜」
「そ、そんなに私は恋愛経験豊富でもないですし、アッチの方も人にお話出来るほどの華やかさもないですよ?」
「そこを描きたいんです!
原田真由子さんを描いてみたいんです!」