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君がいる風景

第3章 歓迎会



携帯の着信音で目覚める

まだ半分も覚醒しない状態でとりあえず
携帯に手を伸ばして電話に出た



…………っだ…れ…


……はよ…松本だけど、具合はどう?


………まだ…寝てた…

……昼飯、奢るの一週間にまけてくれない?






「店を出たくらいまではどうにか記憶が
あったけど
そっからまるっきり記憶がねぇ…」

「そっかぁ、俺も記憶が曖昧でさぁ
すっげえ二日酔い…」


「……じゃあな…」


布団に潜り込んで二度寝をキメてやる
久しぶりの連休で、誰に文句を言われる事もない
あたたかな毛布と布団
肌触りのいいシーツの感触が
すぐにもまた心地良い眠りに誘ってくれる……


ってか、ちょっと待てよ?!
俺まだ毛布出してなかったんじゃあ??

それにこのあまい香り
いつもの洗剤でも、柔軟剤でもない

深く目を瞑ってまとまらない頭の中を整理立てて
考えていく。

いったいここはどこだ?
俺はまだ夢を中にいるのか?
じゃあさっきの潤からの電話は?

おそるおそる毛布から顔を出して天井を見上げても見覚えのない照明。

前後左右に首だけを回して周囲を確かめてみても、やはり全く見覚えのない風景の室内


やっべぇ、やっちまった……



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