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第19章 いよいよ




#N



潤くんが出て行って、静寂の訪れた部屋の中。

ひとしきり乾いた笑い声を発したまーくんは

固まったままドアをみつめている。





N「まーくん…鍵閉めて?」



A「え?あ、はい。 」



俺に言われるがままに立ち上がって鍵をかけ、

所在無さげにぽりぽりと頭を掻いている。



N「・・・まーくん。」



A「ん?」



ゴロン、と寝転んだ状態のまま

まーくんにこっちきて、と手を伸ばすと、

俺の頭元に腰を下ろした。



N「・・・俺にもリレーのご褒美ちょうだい。 」



A「・・・うん。なに? 」




まーくんの長い指が俺の髪を梳くように撫でる。






N「・・・エッチして。」



A「うん・・・て、えぇ!!?えええ!!? 」



N「・・・うるさい。」



A「だ、だって!い、今?!このタイミング!? 」



N「さっきも言ったじゃん!
変なヤツにヤられる前に、
まーくんとしたかったって!」



A「い、いやそうだけど・・・!」



N「じゃあいつスルの?」



A「・・・今でしょ!じゃなくてぇ〜!!」←



N「もぉ!じゃあ逆に!なんでダメなの?」



A「え、だってゴムとかローションとか
俺の部屋だし、それに俺、あんだけ汗かいて
まだ風呂入ってないし ・・・!それに、」



N「そんなこと気にしない。
翔くんたちもワセリンでヤッたみたいだし、
なんならゴムなんかなくていい。」



A「翔ちゃんまじか!てか、えええ・・・
やっぱダメだよ!」



N「・・・なんでぇ?俺じゃ勃たない?」



A「んなこと!!さっきからずっと
俺の下半身は元気いっぱいだけど!」



N「じゃあシようよ。」



A「でも・・・。 」





ほら。きっと優しいまーくんのことだから

さっきの取り乱した俺を気にしてるんだ。

だから言いたくなかったのに・・・。



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