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第4章 ずきずき
N「…今なんと?」
S「二宮くんが転校してきたときさ、
隣のクラスに可愛い子が転校してきたぞって
女子が騒いでてさ、どんな子なのか
気になってはいたんだ。
そんで、中庭で本を読む君を見つけて…
一瞬で心を奪われたんだ。」
S「中庭のベンチで可憐に本を読む、
色白でキレイな黒髪の少女。
マジで俺のタイプど真ん中だったなぁ。」←遠い目
N「・・・。」←ちょっと引いてる
S「それがまさか男だったなんて・・・。」
N「…おい、結局俺が悪いみたいじゃねーか。 」
S「いや、絶対的に悪いのは俺なんだけど。
俺なんだけど!!!でもさ!?
あんなキレイな白い足ぷらぷらさせてさ!
友達になってくれるって微笑んだ時の君の破壊力!
絶対女の子だと思うじゃん?!」
N「 ・・・。」←完全に引いてる
S「まさか男だなんて思いもせずに
話しかけて見たらそのまさかで…
気が動転して、て言うとなんだかうまくまとめた、
みたくなっちゃうんだけど…
驚きとショックと恥ずかしさと
ほんとごっちゃごちゃになっちゃってさ。」
S「 失礼なこといったこと、
それと周りにやめろって言えなかったこと、
こんな長年、謝れなかったこと…
本当に悪かったと思ってる。 」
本当にごめん、ともう一度頭を下げた翔くん。
N「………もういいよ。」
こんな下らないことで俺は、て思ったら
なんだか気が抜けちゃった。
S「よくない。だいたいリレーの時だって
立ち位置間違えた俺が悪かったのに…」
N「 もういいって。」
S「でも・・・ 」
N「もう!許して欲しくないわけ?!」
S「許してほしいです!!!」
正座の膝に乗せられた翔くんの手に自分の手を重ねた。
N「今度こそちゃんと友達になってよ? 」
ついでにもうやらしい目でみないでよ?て
ふざけてウィンクしてやったら
本気で顔を赤くした翔くん。←
