
more & more
第23章 あつあつ
N「 ・・・はぁ?!」
O「なんだよ。お前が毎日毎日あんなに
暗い顔してるから、てっきり相葉ちゃんに
なんかされたのかと思ってたわ。」
N「・・・相葉くんは、なんもしてない。」
そうだよ、俺が勝手にまーくんの周囲の目を気にして、
更には涼さんのこと詮索して自滅しただけだけど…
O「なんだよー、進歩しねぇやつだなぁ。
いっそ別れろ。楽になるぞ。」
N「それが出来ないから悩んでんだろうが!」
だってまーくんのこと好きだもん!
別れるとか無理!!
O「だってお前、男同士だからってことで
毎度こんな落ち込んでたら身が持たなくね?
お前付き合う前も同じようなことで悩んで
学校休んでただろうが!」
N「あの時とはまた違うんだよ!」
O「おんなじだろーが!うじうじと
女の子に生まれれば良かった〜とか
女子より女々しいなお前は!!」
N「んなっ!!だってそうじゃん!
これが女の子なら普通の恋愛だもん!」
ゼハゼハと呼吸しながらおーちゃんを睨むと
正面のおーちゃんは無表情で淡々と言った。
O「それでも相葉ちゃんがお前を選んだんだろ。」
N「え…。」
ハぁーっと大袈裟に溜息をついたおーちゃんが
ボリボリ頭をかきながら続ける。
O「懲らしめるのは相葉ちゃんじゃなくて
お前の方だったなぁ…。」
N「だから何したのよ。 」
O「そんなくだらねーことで悩むなら
もう相葉ちゃんと別れろ。お前は男だ。」
んなことわかってるし…
O「相葉ちゃんのこと信用してやれよ。」
N「信用とかそういうんじゃないし…
・・・だって!りょ、」
O「りょ?」
だって涼さんがライバルじゃ俺なんか
好きでいてもらえるかわかんないじゃん…
O「ともかくなぁ…」
知らぬ間に俯いていた顔を上げると
腕組みしたおーちゃんがビシィッと
俺の顔を指差し一言。
O「話せ。それ全部相葉ちゃんに。」
"相葉ちゃんだってエスパーじゃねんだから
はなさなきゃわかんねぇ"って
O「それを話す前からうだうだ悩むな。
みてる俺の身になれ。心配だろうが。」
N「・・・結局優しいじゃん。」
改めて愛の伝道師大野様は偉大だ。
