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第24章 ひらひら
ビクゥ!と挙動不審になりながらも
振り返るとそこには松葉杖をついていない
可愛らしい制服姿の・・・
N「・・・涼さん?」
涼「にのちゃん!変なヤツに絡まれたの!
助けて?!」
なぬーーーー!
喧嘩のケの字も知らない俺に
そんな高度な要求を?!
てかなんでいるの
どういうことなの
なんで俺なのー!
(盛大ににのちゃんパニック)
「なんだ、お前のツレかよ。」
オレオワタ…
グギギギ、と恐る恐る首を
その声の方に向けると
N「…なんだ生田かぁ〜・・・。」
ヘナヘナと力が抜ける俺の身体。
良かった、同じ一年だった。
N「お前女の子相手に何してんだよ〜…。」
生「おいおいおい、こっちは誰に用か
親切心で聞いてやったのにこいつが
いきなり俺の手の甲ツネってきたんだぜ?」
涼「ほんとに親切心だけの人なら
いきなり肩を抱いてきたりしません〜!」
俺の後ろでんべーって生田に舌を出す涼さん。
生「なんだこいつまじムカつくんだけど!」
N「まぁまぁまぁまぁ・・・ !」
またもヒートアップしそうな会話の間に入り、
俺が2人を宥めていると、おーちゃんだけは
ケタケタと腹を抱えて笑っていた。
生「まぁとりあえず、
にのの知り合いなんだったらいいわ。」
N「はぁ・・・。」
O「にの平成女子に知り合いなんていたんだ?」
涼「あー!!この人新聞でみたことある!!」
O「げ、俺にも絡んできた。」
涼「すごいすごーい♡あれだよね?
最年少でどーのこーので表彰された人だよね?」
N「・・・・(カオス)。」
生「・・・俺帰っていい?」
N「…おう、てか俺らも帰るし」
涼「ああ!ダメ!
にのちゃんに用があってきたんだから!」
N「えええ〜…。」
O「てかにの。
さっきからやたらと目立ってるぞ。」
ふっと周りを見ると遠巻きに
好奇の目を向ける生徒がチラホラ。
急に恥ずかしくなった俺は仕方がなく
涼さんを連れて駅前方面へと足早にその場を去った。
