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第9章 じりじり



#A



にのが部屋を出たあと。

翔ちゃんはまだ踞ったままだ。




A「そもそもなんでそんなドッキリしたの?俺をからかうため?」




O「いや、その~・・・」


S「にのちゃん初恋応援プロジェクトとかなんとか、」
O「翔くんっ!!!」




おーちゃんが明らかにヤバいって顔してる。




A「え?なんでこれがにのちゃん初恋応援プロジェクト?ていうかふたりともにのちゃんの好きな人知ってるの?」


S「俺は知らない・・・。なぜこんなことになっているのかもわからない・・・。」




A「おーちゃん?」



O「・・・はい。」


おーちゃんの目が泳いでる。


A「にのちゃんの好きな人って、」

バンっ!!!



N「翔くん!潤くんが話聞いてくれるって!鍵空いてるから2秒で行って!」





ガバッと顔をあげた翔ちゃんが一瞬フリーズすると

S「ありがとう、にの!!」と歓喜の様相で言い、

目にもとまらぬ早さで部屋を出ていった。



A「・・・。」

O「・・・。(汗)」


宙ぶらりんになった俺らの会話。

にこにこと翔くんが出ていった扉を

見つめるにのちゃん。







えーとえーと、










O「・・・あ、そろそろ電車の時間!」


A「えええ!ちょっと!」



嘘くさ!絶対嘘でしょ!

いまあなた時計も見ないで言ったよ?





N「あ、ほんと?気を付けてね?」


おおおい!にのちゃんも普通に送り出すな!


O「んじゃ!また明日な!」


A「おーちゃん!待っ・・・」





パタン

そそくさと鞄をもって部屋を出ていったおーちゃん。





A「逃げられた・・・。」


N「え?」


キョトンと俺の顔を除きこむにのちゃん。


くそ、可愛いなおい。




結局わからないことだらけだ。

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