痴漢電車
第16章 痴漢の末路
千佳「…」
放課後、千佳は教室に残り考えていた
恭子が言った通り亘の罪は罪
償わないといけない
痴漢の被害に遭った人達の為にも
それは当たり前の事
だけど…
千佳「…罪…罪を償うのは先生だけじゃ
ないよね…」
罪を償うのは亘一人だけではないはず
自分も償わないといけないし
あの人だって…
千佳「…」
あの人にも罪を償ってもらわないと…
芳恵「はぁ、今日は疲れた…」
千佳「榊先生…」
芳恵「寺田さん、まだ残ってたの?」
千佳「榊先生と話したくて」
芳恵「…」
千佳「月島先生の事」
芳恵「また亘の事?もういい加減…」
千佳「これで最後にしますから、お願い
します」
芳恵「…わかった…」
千佳「…」
最後という言葉に反応したのか芳恵は
嫌々ながらも千佳の話しに
付き合ってくれた
芳恵「それで、まだ何か私に言いたい事
でもあるの?」
千佳「私、思ったんです、どんな理由に
せよ月島先生がした事は絶対許されない
罪は償うべきだって…」
芳恵「寺田さん」
千佳「…」