痴漢電車
第17章 番外編 町田百合
尚輝「…」
それからすぐに俺は彼女の元へ向かった
噂話は学校中に広まっていて
彼女の耳にも多分…
尚輝「…!?」
恭子「でも月島先生が痴漢なんて何かの
間違いだよね、そんな事…」
千佳「…恭子…」
恭子「何…」
千佳「…ううん…何でもない…」
尚輝「…」
彼女の耳にも届いていた
千佳「…」
尚輝「早川に言わなかったのか」
千佳「町田君!?」
尚輝「月島が痴漢で逮捕されたのは本当
だって」
千佳「…言えないよ…いつかはバレる事
だけど私の口から言えない…」
尚輝「…だよな…」
千佳「…」
彼女の言う通りだった
真実とはいえ言える事ではない
だけど月島亘がした事は許される事では
なく自業自得、仕方がない
そう思っていた
尚輝「でも自業自得だよな」
千佳「えっ…」
尚輝「痴漢の現行犯で逮捕されるなんて
反省してやめればよかったのに続けてる
から…」
千佳「…そうだね…」
尚輝「…」
千佳「でも私も悪いから…」
尚輝「はぁ!?何で千佳が悪いんだよ?
お前は被害者だろう?」
千佳「知ってて止めなかったから」
尚輝「何だよそれ」
千佳「…」