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痴漢電車

第8章 未必の故意



亘「立てる?」

千佳「あ、大丈夫です…」

亘「なんなら少し休んでから…」

千佳「私なら大丈夫ですから、先生は先
行ってください」

亘「でも」

千佳「あんまり遅いと榊先生に怪しまれ
ますよ、だから行ってください」

亘「…わかった」

千佳「…」


亘を見送ると千佳は帽子を目深に被り
出口とは逆の方向へと
歩き始めた


千佳「…」


本当なら今すぐにでもここを出たかった
だけどもし芳恵と鉢合わせたら
面倒な事になる…


千佳「10分か、もう少しかな…」


時間を置かないと…



千佳「…」

係員「お疲れ様でした」


結局、千佳が迷路を出たのは一時間後
ずっと歩き回っていたせいか
足はバンバン…


千佳「…もう帰ろう…」


色々あってもうクタクタだった
体も心も両方…


千佳「…」


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