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痴漢電車

第8章 未必の故意



芳恵「でも私、食べたい物は食べるし、
手加減しないから」

亘「ははは、お手柔らかに」

芳恵「(笑)」

亘「…」


カルビにタン塩、ホルモンにキムチなど
様々な物を頼み見事なまでに
完食していく芳恵

その姿は見ていて清々しい
気持ち良かった


アナウンサー「では続いてのニュースで
す、先日、都内で起きた殺人事件ですが
18歳の男子高校生が…」

亘「…」

芳恵「18歳の男子高校生、逮捕だって
最近多いね」

亘「…なあ…芳恵…」

芳恵「?」

亘「人を殺した事って、ある?」

芳恵「何それっ、あるわけないでしょう
そんな事」

亘「だよね…」

芳恵「でもわからないかも」

亘「えっ」

芳恵「自分の何気ない言葉や行動が誰か
を傷つけて死に追いやった事があるかも
しれない、知らないだけで…」

亘「言葉や行動…」

芳恵「わからないけどね」

亘「…」


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