うちの社長が酷すぎる!
第8章 突然のこと
「………仕事…」
そう呟いて、テーブルの上を見る。
メモが置いてあり、几帳面な字で
「ごめん」
とだけ書いてあった。
「………謝るなら、謝るなら…しないでよ…っ」
目の前が真っ赤になる。
ヒカルに対する怒りと失望と悲しさが入り交じって、おかしくなりそう。
ピピピピッ
無機質な音で我に返る。
ベッドサイドに置いてあったスマホのアラームが鳴っていて、仕事に行かなければいけないことを思い出す。
……今怒っても仕方ない。
いまはとりあえず、仕事に行くんだ。
わたしはまだ気持ち悪い下半身を気にしながら、
朝の浴室に入っていった。