うちの社長が酷すぎる!
第10章 見せかけの愛
わたしが次に目覚めたのは翌日の朝だった。
缶チューハイでしっかり酔いつぶれちゃったらしく、部屋の床で寝ていたみたい。
起き上がってまだ覚醒しきってない頭のまま、周りを見渡す。
寧々さんはいつの間にか帰ってたみたいで、 部屋も一通り片付けてあった。
机の上には「昨日はありがとう!」とハートマークが端に書いてあるメモ。
…寧々さんはヒカルが好き。
それを昨日、本人から聞いた。
…じゃあ、わたしは?
雄飛と付き合ってて、社長とエッチして、ヒカルとエッチした。
わたしの気持ちは、本当の気持ちはなんなんだろう。
「…っやばい、出社しないと」
気づけばもうすぐ家を出る時間で、わたしは急いで準備して部屋をあとにした。