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幸せの欠片 *超* 番外編

第6章 奇跡って信じる?


***

かずは信じないかも知れないけどね

ああやって見ず知らずの人に声を掛けたのは、かずが初めてなんだよ

なんでかな

黙って空を見上げてたかずから目が離せなくて

気が付いたら声を掛けてた


かずさ、 “慣れてる“ みたいな事言ってたけど

本当は凄くドキドキしてて、声が上擦らないように必死だったんだから


ああ、最初はかずも警戒心凄かったよね

だけど段々とリラックスしてきてくれて、嬉しかったな


連絡先も何も聞かないで別れて、後からどれだけ後悔したと思う?

もう1度会えないかと思って、会社帰りにいつも改札からあのアーケードを見に行ってたんだよ

まあ、会えなかったけどね

だからカフェで君を見かけた時、どれだけ嬉しかったか


…本当はね、かずが俺に気付く前に先に見つけてたんだ

だけどその時は

かずは女性と一緒にいたから、通りすぎて時間を潰してたんだ


ストーカーみたい?

…そんな事思うなよ?

俺、冷静装うの必死だったんだからな

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