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胡桃のエッチな恋愛事情

第61章 椎名佳祐の帰国⑩

「行ッチャダメ!ケスケーヲ盗ラナイデ!」

アリスが妊婦ではなかったら

蹴飛ばしてでも佳祐を追い掛けていただろう。


私はアリスを抱き起こし

ソファーに座らると

アリスは強い力で私の手首を掴んだ。


「行かないから大丈夫だよ」


私はアリスの横に腰を降ろした。


「ケスケーハ戻ッテクル?」

「どうかな……」


あの狼狽えた佳祐を見る限り


しばらくは……


いや……もしかしたら……


戻らないかもしれない。

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