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COLOR’S~殺したのは私~

第9章 一茶VS琥珀(ISSA SIDE)①

「あそこじゃ良く見えねーだろ。もっと近くで
見れば良かったのに」
「ぅん……でも私……ここの生徒じゃないから」

朱夏だったらラインギリギリの所で
大きく腕を振り「一茶ぁッ!頑張ってーッ!」と
声を張り上げ応援していただろう。

スポーツ万能の碧海だったら「下手くそ」と
俺を罵ったかもしれない。

「朱夏も碧海も俺の最後の勇姿を見に来ないとは薄情だよな」

朱夏が風邪を引いて寝込んでいることを
俺は知らないことにした。

とにかくバレないよう細心の注意を払う。

「碧海は誘ったんだけど、勉強が忙しいって
断られた。朱夏は風邪引いて寝込んでる」

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