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COLOR’S~殺したのは私~

第51章 一茶VS琥珀(ISSA SIDE)⑧

「ふぅ……」

滝本さんの口から溜め息にも似た甘い吐息が漏れ、俺は咄嗟に「ごめん」解かれていく手を放した。

「どうして謝るの?」
「どうしてって……俺には……」

琥珀が居る。

「……一ヶ月」
「え?」
「仕事の都合で一ヶ月しか新潟に居ないの」
「そ……そっか……」

一ヶ月経過したら滝本さんは座間に帰ってしまう。

だからどうしろというんだ。

俺はどうすればいいんだ。

「その間だけ……一茶くんの彼女にしてほしい」

滝本さんが俺の胸元に寄り添う。

「で……でも俺には……」

琥珀が居る。

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