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真知子からの招待状

第21章 本條斗真の決断②

「胡桃をお返ししたところで、斗真専務は
お困りになるだけだと思いますよ」

「困る?俺が?」

「胡桃は記憶を失なっているんですよ」


胡桃が……記憶を……


「さすがの斗真専務も知り得なかった
ようですね」


平井直也はくだらない嘘を付く人間ではない。


「現実逃避したかったのでしょう。
それ故の記憶喪失だと思いますよ」


平井直也は話を進める一方で

俺は何も言葉が出ない。

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