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真知子からの招待状

第29章 進藤太一③

静枝の瞳が涙で潤っている。


「別れられるの?」

「大丈夫、心配するな。母体に悪いぞ」


静枝のお腹を撫でた。


「太一……」

「今まで辛い思いをさせてしまってごめんな」


静枝が泣きながら

首を横にブンブン振る。


「私の方こそ八つ当たりばかりして
ごめんなさい」

「……いいんだ。これから取り戻そう」

「そうね……いい妻といい母親になるわ」

「俺も、いい夫といい父親であり続ける」

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