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ジッパー様

第17章 なり損ないの末路【セイヤside】

 さすが、社長や。
 僕の考えてることなんて、全てお見通しってわけか。


 僕は過去、ハルカのように快楽漬けになった時がある。親の借金を返すために男娼をやらされ、借金返済が終わっても快楽から抜け出せずにいた。
 そんな時に出会ったのが、伊崎社長や。
 社長は身も心もボロボロになった自分に生きる意味を与えてくれた。だから僕は伊崎社長の犬になることを望んだんや。


 ずっと伊崎社長に仕えてきた。裏の仕事で、ヤバイこともしてきた。でも今回のは……踏み込んだらいかん領域やないか?
 それにジッパー様を量産してどうするつもりなんや。社長の考えてることがいまいちわからへん。



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