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ジッパー様

第18章 疼く身体

「どうして? 二人は結婚するんじゃないんですか?」

「結婚? そんな約束はしていない」

「え……」

「全く……」


 私は片桐部長に身体を起こされた。
 そして優しく抱きしめられた。


「確かにマナミと身体の関係を持ったのは事実だ。でも本気じゃない。今俺が求めてるのは、ハルカなんだ」

「シンヤさん……」

「……って、既婚者の俺が言っても説得力はないがな。でも、ハルカは手放したくない。愛してるんだ」


 そう言うと、片桐部長は私に深いキスをした。


「んっ……」


 片桐部長が私を愛してる……?
 愛って……。
 私は片桐部長のことを愛しているのかわからない……。
 何が愛なのか、何をすれば愛なのか……。


 その後、私は何度も片桐部長と身体を重ね合わせた。
 でもその行為をずっと隠し撮りされていたなんて、この時は全く知る由もなかった。


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