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ジッパー様

第18章 疼く身体

 まさかこんな所で会うなんて……。


「一人か?」

「あ……」


 答えようとすると、片桐部長に後ろから強く腕を引っ張られた。


「ハルカ、何してるんだ」


 片桐部長はいきなり伊崎社長を睨み付ける。


「待って、シンヤさん。この人はそんなんじゃ……」

「失礼、連れがいたのか」

「ハルカに何か用でも?」


 一瞬、二人の間に火花が見えたような気がした。


「あら? ハルカと片桐部長じゃない!」


 その時背後から、いちごの声が聞こえてきた。


「やあ、いちごちゃん。久しぶりだね」

「久しぶりですね、片桐部長」


 いつもよりセクシーな服装で、いちごが現れる。
 私の胸がざわつく。
 どうしていちごがここに……?
 まさか伊崎社長と食事をしに来たの?


「ふふっ、ハルカも久しぶりね。どう?あれから片桐部長と仲良くしてるかしら?」


 そう言いながら、いちごはさりげなく伊崎社長に腕を絡ませた。


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