ジッパー様
第22章 ジッパー様の正体
「私は未確認生物として、研究施設で生態を調べられました。そして、擬態能力が備わっていることがわかったのです。最初の実験は物でした。机、椅子、車……何にでも擬態しました。そして次は動物。鳥、犬、猫……。更に実験はエスカレートし、人間にまで」
「!」
「私は様々な人間に擬態しました。擬態すると姿形だけではなく、記憶も知ることができるのです。だからそれを利用して、戦争にも加担させられました」
ジッパー様はそこまで話すと、悲しい表情を浮かべた。
「最初、私には自我がなかった。でも様々な生き物に擬態していくうちに、本来の目的を思い出したのです。私は子孫を残すために生まれてきたのだと――」
「子孫……」
「!」
「私は様々な人間に擬態しました。擬態すると姿形だけではなく、記憶も知ることができるのです。だからそれを利用して、戦争にも加担させられました」
ジッパー様はそこまで話すと、悲しい表情を浮かべた。
「最初、私には自我がなかった。でも様々な生き物に擬態していくうちに、本来の目的を思い出したのです。私は子孫を残すために生まれてきたのだと――」
「子孫……」