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箱……戎

第1章 プレゼントボックス


大好きなお父さん…


物心がついたときから…私は貴方を一人の男として見ていた…


たくましい腕に抱っこされるのが大好きだった


だから、いつも貴方の側を離れなかった


周りはそんな私たちを仲のいい親子と何時も微笑ましく見てくれていた


でも――――…


母だけは…私とお父さんの仲を良くは思っていなかったかもしれない


私も子どもだったから、お母さんも仲間に入れていれば疎外感が不信感へと変わることは無かったかも知れない…


しかし、私の世界にはお父さんだけが善かったから


母は邪魔でしかなかった…


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