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Hello

第3章 宴 


Satoshi


天然な相葉ちゃんが、メディアを通して、すごいこと言った。

「リーダーん家で18年目のお祝いしよ」

……いや、別に嫌じゃねぇけど。
実際、何かしたいねって、翔ちゃんに、話はもちかけられてたから、実現すりゃ嬉しいことだけど。
プライベートで全員集まる?
できるのか?そんなこと。

でも、楽屋に戻ってきてからも、自分で言い出したことにすっかり相葉ちゃんはその気だった。

「ねーねー。善は急げだよ。気がかわらないうちにしようよ!みんな今日は予定あるの?」

キラキラした目で俺らを見回す。

「ちなみに、俺はあがりだよ」

相葉ちゃんが、すごく嬉しそうにいうから、隣に座ってたにのが、しょうがないな、と制した。

「あなた、突っ走りすぎ。そんな都合よくいくわけないじゃん」

「え。でも、にのもおしまいでしょ」

「……まあ」

「俺も、あとひとつ打合せ終わったら動ける」


松潤が賛同するようにスマホをさわりながら、呟いた。

すると、翔ちゃんもニコリとして俺をみた。

「ですって。大野さん」

「え……翔ちゃんは?」

「俺も今日は、撮影延期になった」

マジか。

トップアイドルの五人の予定がポカリと同時にあく奇跡。

四人の弟たちが期待にみちみちた目で俺をみる。
俺の答えを待ってる。

……どーすんの。
俺、こいつらと酒飲んで思い出話なんかしちゃったら、また泣くぞ。

「あなたをまた泣かせてあげる」

翔ちゃんが俺の気持ちをよんだかのように、イタズラっぽく笑った。

「ばーか。泣かねえよ」

俺は、キャップをかぶって四人を見回した。

「酒飲むなら、車、局においていけよ」

「わーい!やったー!」

「…へぇ…いってみるもんだね」

「打合せ、即終わらそ」

「お泊まり?」

嬉しそうな四人に笑みがこぼれた。

今日は寝ないで、語るか。

20170915🌠

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