テキストサイズ

腐男子恋愛日常~Remake Of Story~

第1章 ~プロローグ~

◇???・???◇

-???視点-

兄さんも、研磨(けんま)さん……。

「2人共、仲良く死んじゃったか…。」

研磨さん、ズルいですよ。

あの世で、兄さんと楽しく2人で暮らせるんですから。

「ゴホッ、ゴフッ」

どうやら、僕ももうすぐそっちへ行けるみたいだ。

僕は、2人と同じようにその場に倒れる。

「兄さん…もうすぐ、僕もそっちに…。」

その時、救急車の音が微かに聞こえてきた。

僕は、最後の力を振り絞って兄さんの死体に話しかける。

「兄さん…ゴホッ…そっちで会えたら、ゴフッ…もう二度と…そばから、離れないよ…ゲホッ…研磨さんには、絶対に…ゲフッ…渡さない…ッ!」

僕は、兄さんとの再会への希望と研磨さんへの嫉妬と憎悪を抱きながら、ゆっくりと目を閉じて命の灯火が消えるのを待った。

◇日向(ひなた)家2階・真(まこと)の部屋◇

-真視点-

「うわっ…!」

……何だ、夢か…。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ