僕のまーくん。
第13章 スマホ事件
N side
ボーリング場の入り口付近で、3人を待っていた僕と潤くん。
まーくんがどんな顔して来るのか、ちょっと楽しみだった。
さっきの、潤くんの罰ゲーム告白の後のまーくんの顔が忘れられないくらいに、面白かった。
潤くんの演技が、上手すぎるから……
僕だって、分からなかったし。
まーくんの中では、完全に潤くん。
僕をかっさらって行ったやつにしか見えなかったんじゃないかな?
ん~?
いや、櫻井先輩への、あの衝撃発言があったから、混乱しまくり状態かな?
……どっちにしても、まーくんの頭の中はパニックだろうな。
早く来ないかなぁ~
……あの人の事は、潤くんが言った通り、考えないようにしよう……
気になるけど……
「おっ!来た来た!」
潤くんが、視線を送る方を見ると、3人が揃って歩いてきてるのが見えた。
まーくん❤
思わず、いつもみたく、まーくんに手を振る。
それに気付いた、まーくんは……
ありゃりゃ……
案の定、まだ変な笑い方しながら振り返してくれた。
イケメンのお兄さん!お顔!お顔!
めっちゃ、引きつってますよぉ(笑)
隣の、大ちゃん先輩はさっきからずっと変わらずニコニコスマイル。
……その隣の、どSの櫻井先輩は。
やっぱ、こちらも苦笑いみたいな感じ?
潤くんは、そんな3人を見ながらめっちゃ、笑顔で、
「おーい、こっちですよぉ」
って無邪気に呼んでる。
さっきの自分の爆弾発言なんか、まるでなかったかのように……
すごいな。潤くん……
「………………。」
3人は、近くまで来て僕らを見てるけど。
誰も話さない。
まだ、混乱中?
「次、どこ行きますか~?腹減ってきません?」
潤くんが、話し出す。
「う、うん、そうだね。なんか食べに行く?」
まーくんがそう言って、
「おいら、ラーメンがいい」
ちょっと後ろから、大ちゃん先輩が割り込んできた。
会ってから、あんまり話さない大ちゃん先輩だけど、自分から意見してきたから、よっぽど食べたいのかな?
なんて思った。
「ラーメンいいね~🎵」
潤くんも言う。
「みんな行く?」
まーくんが言うと
行こう行こうみたいな感じになって歩き出した。