僕のまーくん。
第15章 揺れる想い
「かずくん……もう、泣かないで」
僕は精一杯、優しく気持ちを込めて
かずくんに言った。
「ね?」
「うん……まーくん……ごめんね」
かずくんは、何にも悪くない。
「謝らないで、かずくん」
「ちょっと寝な?ね?」
トントン、かずくんの肩を優しく
叩いてあげた。
かずくんは、その一定のリズムに
安心したように
眠った。
長い睫毛が濡れてる……
ごめんね。かずくん。
泣かせちゃって。
帰ってから、ふたりでまた
ゆっくり過ごそうね。
今は、少しでも、いい夢見てね。