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僕のまーくん。

第19章 恋のLINE攻撃……



部活が終わって、着替えに行った
まーくんを部室からちょっと
離れた所で待ってた僕。



いきなり、後ろからグイッと
手を引っ張られて、
思わず

「ワアッ!」


っと、声を上げた。



振り返ったら、


あの人がいた。


それも、にっこり
イケメンスマイルで。


「さっ、櫻井先輩!」


先輩は、サッカーのユニフォーム
を着てて、汗をかいてる
姿が青春って感じで……


「にの、やっと会えた!」

 
「……お久しぶりです……」


取って付けたような挨拶して。


「既読スルー?
悲しいんですけど?」


「すみません。忙しくて」


「……相葉くんの見学が?」


「……。」


「もしかして、俺、
ブロックされちゃった?」


「……。」


「会いたかった、にの」


「先輩、僕……」


櫻井先輩の言葉に、海のあの日の
記憶が、甦る。


「あの、海の日はごめんね」



……!?


先輩が、僕を真っ直ぐに見て言った。


「にのが、可愛くてつい……」


下を向きながら、何だか
もじもじしてる先輩。


「初めてなんだ。」



……何が?


こんな、先輩は初めて見るな。



「こんなに気になる子、
初めてなんだよ。
にの、大好きなんだ!」



……!?



まさかの、本気の告白に……
知ってはいたけど。


また、改まって言われると……



ちゃんと返事をしなきゃって
思って。先輩に言おうとしたら



「かずくん!お待たせ!」


!?


「まーくん……」


「……あっ、翔ちゃんも、今終わり?」


まーくんが、このタイミングで
着替え終わって出てきちゃった。


「あっ、おぉ……」


先輩、まだちょっと変。
そりゃ、このタイミングで
彼氏登場だしね……


僕も。
ちゃんと言えなくて、まだ
先輩を見つめていた。


そんな、ふたりの微妙な空気を
まーくんが読み取ったのか、


「なんか、大事な話してた?」


なんて、遠回しに聞いてきた。


先輩が、すかさず


「にのと、一緒に帰ろうってね?」


ってにっこりまた、イケメンスマイル
振り撒きながら、僕に言ってきた。


……。


「まーくん今日は、先輩と帰るから
……また、連絡するね。」


先輩には、ちゃんと
返事をしなきゃって
先輩と帰る事にした。
 

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