
僕のまーくん。
第44章 体育祭前日に……
A「ねぇ、かずくん体育祭終わったらさ
次の休みはデートしよ?」
まーくんが、ニコニコ僕を見下ろしながら、
頭に大きな手を乗せて撫でながらそう
言ってくれた。
N「え!うん。楽しみ♡♡約束だよ」
「デート」という久しぶりのワードに
心が踊るのを感じた。
まーくんと、だってさ。
本当に本当にずっと一緒にいたいんだもん。
A「だから、明日は全力で頑張ろうね!」
そう言って、まーくんは
A「じゃまた、明日の朝ね~ちょっと早目に
迎え来るよぉ」
って言ってくれて、バイバイって名残惜しいけど
帰って行った。
N「お疲れ様、まーくんまた明日ね」
玄関で見送って別れた。
あ~明日はいよいよ体育祭か。
高校生活初めての体育祭だし。
緊張するなぁ。
絶対自分がやることはないって思っていた
応援団にもなって。
今日まで、みっちりしごかれて練習してきた
成果を明日全て出し切るんだ。
まーくんもいる。
学年は違っても、明日は同じチームだし。
心強い。
それに、団長の松岡さんたちを始め三年生は最後の
体育祭。
気合いが入りまくってたもんな。
……絶対、赤組の松岡団長に、優勝旗持たせて
あげたいよね。
お世話になったもんなぁ。
うん。
頑張るぞ!
一気合い入れて、自然にガッツポーズをしながら
僕は夕飯を食べるのに、またリビングに戻った。
「あら、まーくんもう帰ったの?体調はもう
良くなったって言ってたわね。まーくん。
あなたも心配してたでしょ?
良かったわね。たいしたことなくて。
あなたも大丈夫?練習頑張ってたし、
母さんも明日は少し見に行くわね?」
フフって笑いながらカチャカチャ夕飯の
お茶碗を出してる母さんに
N「ん」
と一言だけ返して。
並べられた夕飯に手をつけた。
「あら、冷たいお返事ね」
なんて母さんが言うから
N「今まで見たことない僕に驚かないでよ?」
ってちょっと不敵な笑いを浮かべてわざと
返してやった。
「あなたを含むまーくんも、母さんちゃ~んと
応援してるわよ♪♪それにしても、同じ学校
でまた、あなたとまーくんを見れるのが
楽しみだわ本当に」
なんて、小さい頃からずっと僕らを見てる
母さんはニコニコしながら言っていた。
