完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第9章 実周室長と財前さんの話し!
神谷さんから事前に聞いていたが…
財前は今は曽根家専属の執事だと言う――――…
昔から、バトラーとか秘書とかに興味があったヤツだった…だから、少しだけ納得も出来た
そして、
大学時代――――…秘書検定を受けないかと財前が声をかけてきたのを思い出す…
講義で何度か一緒になったことはあったが…そこまで仲が良かった訳じゃなかったから…最初は驚いた
でも、何となく大学に進学した俺に目的が出来た――――…
俺と財前はそれから一緒に勉強するようになった…
俺がこうして秘書課で働けているのも…財前が俺に声をかけてくれたからだと…思うと、なんだか運命的なものを感じてしまう――――…