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完璧な駄犬と憂鬱な秘書

第3章 完璧な仕事と憂鬱なプライベート


「そうだ、今度社長にもお伺いを立てようと思っていたんですが…秘書課に誰か入れようかと思っていました」



「――――あ~…そうですね…あからさまに人手不足ですからね…秘書課に人を増やすんですか?」




実周室長は、珈琲を飲み干すと困った顔をする…



「そう、人手不足です…春日さんと神谷さんが同時に役員秘書から抜けたのは痛手でした」



タレ目を、さらに垂らしての困り顔…



出来ることなら…役員秘書に戻りたい!!




「秘書課に人事移動を出している社員がいるか人事に確認してからですが――――…いなければ、求人出すしかないですからね」




私の空になった珈琲カップをさりげなく受けとると実周室長はそれをゴミ箱に捨ててくれた



「あっ!ありがとうございます」


当たり前の行動に、お礼を言われた実周室長は少しビックリしながら笑った



ヤバイ――――…癒される…



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