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学校からの帰り道

『よつ！受験生！頑張ってるか？』
と後ろから
優の肩をポンと叩いたのは
雲母美紗【ｷﾗﾗ　ﾐｻ】だった
美紗は優の幼なじみの4歳年上の19歳
大学1年のお姉さんだった。

美紗の母は
女優をしているため
その美貌は母親譲りで
長いまつげと
黒髪ロングの美人である

優が物心ついた頃から
何かにつけて
優を可愛がってくれる
近所のお姉さんだったが
最近、思春期ど真ん中の優にとっては
その美人さがたまらなく眩しくて
ついそっけない態度をとってしまう…。

『なんだミサ姉か…。』

『なんだはないでしょ？ほんとにもう…　ここんとこマサ君元気なさげだから、心配してあげてんだぞ。なんか悩みごとあったら言ってみ？思春期ｸﾝ。』



優は
美紗に今の自分の悩みを
全部吐き出せれば
どれだけ気が楽だろうと
ため息をついた…。