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好きにさせて

第13章 不通



「っ…ん…なお……っ…」


はじめは
ちょっと
抵抗してた茜の身体から
力が抜け

茜の
甘い吐息が
俺の耳に届く


こんなにも
壊れそうな茜を
俺は
守り続けてやれるやろうか

茜が
こんな俺を
頼りにしてくれるやろうか…


突然
俺はそんな不安にかられ
その気持ちをぶつけるように
キスをしていた


あぁ…
このまま茜を
丸裸にしたい

何も考えず
俺を好きな茜と
セックスがしたい

けど

その気持ちをぐっと抑え
俺は茜から唇を離して
茜の髪を優しく撫でた


「あかん
もうやめとかな
取り返しつかんことになる(笑)

朝飯
一緒に食おか」


「…うん」


耳を赤くした茜は
少し照れて笑って
俺達は
手を繋いで
寝室を後にした


これからが
スタート


この先
どんなことが起きるのかは
分からへんけど

夢にまでみた
茜との付き合いが
はじまったんや


そやのに
俺の中に
浮かれるような気持ちは
ない


正直


不安の方が大きい


俺に
どれだけできんのか

いや

できることが
あるのか

茜に
これでよかったんやと
思ってもらえるのか…


それに

もう
嘘はつきたくない

そう言って
付き合うようになった
俺達なのに

嘘だらけの
付き合いに
なってしまいそうな
そんな嫌な予感が
俺にはしていた

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