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好きにさせて

第16章 現実



俺と茜は
抱きしめ合うようにして
熱いシャワーを浴び

時々
熱いキスを交わしながら
手にとったボディソープで
身体を洗いあった


もちろん

茜は
濡れていて

俺も勃ってたけど

擦り合わすだけで
入れたりは
せえへんかった


茜は

いつもより
俺に優しい


その優さに
俺はまるで
子供のように甘えた


風呂から出ると
二人でソファに座って寄り添い

また

熱いキスを交わした


そして
俺は
ポツリポツリと
今日あったことを
話し始めた


「茜…」


「ん?」


「反対されたりは
してないねん」


「…うん」


「心配はしてたけどな」


「うん、分かってる」


「おかんがな」


「うん」


「茜のこと覚えててな
会うん楽しみにしてるから
遊びに来い言うてたわ」


それを聞いた茜は
突然
顔をゆがめ
涙を流した


「……ありがと…」


「いや…」



「…泣いたりして
ごめんね…

気に入ってもらってないことは
分かってるんだけど

…嬉しかったから…」



遊びに来いと
言われただけで
涙を流すほど嬉しいのか…


俺の心がまた
少し痛んだ


「ねぇ、尚…」



「ん?」



「元気がないのは…

心配されたから?」



「ん〜…

なんやろな…」



「なんでも話す約束だよ?」



「分かってる。

けどよう…分からへんねん。


別に
絶対あかんて
反対されてるわけやないし
前向きに
考えてくれてる気いするんや。

元々な
俺は最悪
無理矢理結婚したって
かまへん思うてたんやで?

せやのに


茜の親父さんに会うたり
親に話したりしてたら
なんやろな…

ほっとかれへん言うか…」


「ほっとかれへん?」


心配そうな顔をしてる茜に
一度キスをして
俺は話を続けた

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