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好きにさせて

第6章 添い寝

そう言って
部屋の灯りを薄暗くすると
茜は
ゆっくりとベットに上がって
腰を下ろした


「これ、使うてええから」

俺は
ひとつしかない枕を
茜の方に置き
自分は肘をついて
ベット寝転がった


部屋が暗くなって
茜はもう
観念したのか

ゆっくりと
俺の方を向いて横になり
枕に頭を乗せて

「ごめんね」

と、囁いた


「俺は
嬉しいんやで?
茜を泊めてやることができて。
ちょっと…狭いベットやけどな」


そう言って
布団を掛けてやると
茜はTシャツだけじゃ肌寒いのか
すっぽりと布団の中に
身体を隠した


「ううん、私は平気。
私も泊まれて…嬉しい」


「なら、よかった。
これから
いつでも来てええからな?
帰りたない時でも
俺と飲みたい時でも

寂しい時でも
いつでも」


いつでも
来て欲しいんや

鍵を渡してもええ


「…ありがと」


「あぁ、せや」


「ん?」


「今日みたいに寂しなって
誰かに抱きしめてもらいたなったら
絶対俺のとこに来い」


「え…」


「他の男には頼むな」


「尚…」


大丈夫や

付き合うてくれとか
そんなことは
言わへんから



「俺がしたるから

いつでも」



なんでも


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